「えっ、そう言う事になったの」
「まるく納まるとはこのことだね、シリウス!」
「シリウスおめでとう・・・良かったね!!」
「ああ・・・まぁな。ありがとな。お前らも色々協力・・・はしてくれなかったけど背中押してくれたもんな」




感激激動波乱の一日から、一夜経ってシリウスは悪戯仕掛け人の仲間たちに事の顛末を話した。
良かったねぇと純粋な瞳でこちらを見ながら言ってくれたのはピーターだけで(まぁ分かってた事であったけれど) (今まで散々遊んだ罰だね、とも笑顔で言われたけど)(つーか、俺のコーヒーに勝手に砂糖いれんな)とまぁ、 それはさておき、色々あった事を振り返りながらのこの報告はとても感慨深いものであった。
良かった良かった、と頷いては幸せを噛み締める。 つまり、シリウスはこの時幸せの絶頂にいたのだ。




「えーでも、昨日の時点では告白とか別にまだいいし、みたいな感じで意地張ってたよね」
「うんうん、それが帰ってくるなり、よっしゃあああって叫んだかと思ったら飛び跳ね出して・・・気が狂ったのかと」
「み、みんな・・・シリウスはこれまで色々あって、それでそれが実を結んで嬉しいんだよ・・・!」
「う、うるせぇな。そういう気分になったんだよ」
「は・・・・・・・・・っ!!」
「まさか・・・・・・!!」
「え?な。なんだよ、お前ら急に」
「・・・・いやいや言えないよ。そんなまさかね幸せ絶頂の人にそんなね・・・」
「なんだよ気になるだろーが!!!」




そう言い募ればさっと顔を背ける三人。今の会話のどこにそんな引っかかるような所があったのだろうか。
思い返して見ても特に不自然な所は見受けられず、頭の中にはハテナが飛び交うばかりだ。 じゃあ、言うけど、と言い、真面目な顔をしたリーマスは、とんでもない事を口にした。




「あそこ・・・告白スポットで有名だけど、なんでか分かる?」
「は・・・・?雰囲気がいいから?とか?」
「シリウスもあそこで告白されたことあるだろ?」
「・・・あ、ああ。まぁ・・・そうだな」
「あそこ、告白が上手くいく魔法のスポットなんだよ、知ってた?」
「まぁそう言えばかなり聞こえはいいけど結局感情操作系なんだよねぇ」
「あっ、それ僕も聞いたよ・・・!なんか盛り上がらせる作用があるって」




衝撃の事実過ぎる。唖然とするしかない。
なんだ、まさかあれは夢、本当は夢だったとでも言いたいのか?
あの潤んだ瞳に、柔らかな笑み、俺の告白に返してくれたあの甘い言葉(言ってません)は嘘だったというのか。
あれらが全て魔法で作られた偽物だと・・・・?!




でも確かに冷静になって考えてみれば、俺は別にあの日のうちに告白する気なんてなかった。
そして、あそこに2人でいった時、ぽろりと口から零れた言葉があの告白だった訳で本当にあそこは魔法のスポットなんだ と納得もできてしまう所が怖い。まさか・・・いや・・・まさか。



「ねぇ2人とも、感情が盛り上がるのは告白する方だけって言わなくていいのかな・・・?」
「いいんじゃない?あんまり調子のって、に振られてもそれはそれでシリウス可哀相だし」
「うん、やっぱり初心は忘れてほしくないよねぇ」
「それに少しでも告白された人の事好きじゃないって思ったら振られるっていう効果付きだし・・・余計舞い上がられるのも うっとおしいでしょ」
「リーマス・・・笑顔が怖いよ・・・」




リーマスは甘ったるい紅茶を優雅に口に運びながら言う。
シリウスはといえば、談話室の暖炉前で頭を抱えて唸っている。確かめたくとももう今は結構な遅い時間。
あー!本当は嘘だったらどうしよう!確かめてぇけど、もうあいつ寝てるだろうし・・・!ぐぁああ!などと かなり1人で盛り上がっている様子だ。
というかどうやってに確かめるつもりなんだろうか、なんて、ピーターは思う。




「まぁまぁ、ここはもう寝るしかないんじゃないかな。僕を見習って、こうどーんと構えておけば大丈夫さ!」
「お前に任せてたらまとまるもんもまとまんねぇよ!むしろ不安だよ!」
「ガーン!シリウス・・・君、僕の事そんな風に思ってたのかい・・・ガーン!」
「2回言ったって何回言ったって同じだよ!だってお前リリーとの事」
「うわぁああああああああああ!!!」
「なっ、なんだよ。おい、リーマス、ジェームズどうしたん、」
「いや昨日シリウスがホグズミード行った後にリリーと行ったみたいなんだけどね、ちょっと・・・」
「なんだよ」
「いや、僕の口からはとてもとても・・・」
「とか言ってにやにや笑い隠せてねぇぞ」
「あの・・・まぁ、ジェームズはちょっとタイミングが悪かっただけなんだよ、まだ大丈夫、うん!」
「ぐっさぁああ!あのさ、君たち傷口に塩塗ってるって事に気づいて!ねぇ!もう僕砕け散ってしまいそう!」



髪をくしゃっとかきまぜてそう言うジェームズを見て何かを悟ったのか、シリウスはジェームズの肩に手を置いて、 慰めるように話し掛けた。 しかし素直に受け取れるような精神状態でもないジェームズはその手を払いのけ、シリウスを見て吠えた。


「あー・・・・ジェームズ、頑張れよ・・・。なっ」
「シリウス、君に僕の気持ちの何が分かるって言うんだ!放っておいてくれよ!!」
「さ、皆そろそろ明日も早いし部屋に行こうか」
「うん・・・僕も眠い〜・・・おやすみなさい」
「そうだな。俺も明日、を朝飯に誘うから早く寝るか。じゃーな」
「えええっ、ちょっと!皆、極悪非道!!!待ってよ、僕ももう寝る!」







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