「はぁああー疲れたーただいまぁ」


玄関を開けてそして数分後には自分の部屋の前に仁王立ちする。自分の部屋からはなぜかにぎやかな音が鳴り響いて、 それと一緒にある人物の声も聞こえてくる。 自分がここにいるから普通は静かなはずなのだが。




やれやれとまた1回ため息をついてから、ドアノブをもって部屋のドアを勢いよくあける。



「まーたあんたはっ!!!!」
「あー、ねーちゃん。お帰りぃー」
「・・・・・」
「機嫌悪いねー。どしたの?」
「・・・どしたの?じゃないし!!なんであんたはいっつもいっつも私の部屋でのん気にゲームやってんの!?」
「冷暖房完備でテレビがあるから」
「自分の部屋行けよ!」
「やだよー」



ううううう・・・残念ながら私、はいっつも自室を妹に占領されてしまうのでしたっ。





ACT.01




「で、今度はなんなの」






観念して聞いてみたはいいが、なるほどねー次はコレか「戦国BASARA」
やたら真っ赤な服装の奴が画面上を走り回っている。なんというか、走り方が凄いんですけど。槍が地面に突き刺さったり、 しないのかねー?



「うわーい!謙信さまだぁー」



語尾にハートマークをつけつつ、突進して槍でぐさぐさと・・・・・。 あの、うわーい!とか言いつつ槍でぐさぐさってどーゆーことですか。






「謙信・・・・さまって上杉謙信・・・・・さまのこと?」





呼び捨てで呼ぼうとしたら、恐ろしい視線にさらされた。
ただ今は、画面上に釘付けになっている。






「だよーうふふふふ」
「気色悪いよ・・・わが妹よ」
「気にするなってことよ、わが姉上!」
「なんでうふふふーとか言いながら槍でぐさぐさやってんのよ」




おそろしーと思いつつも口にする。




「だって謙信さまは全身白よ!で今私がやってんのがゆっきーだから紅白でめでたいもん!」





もん!ってあなた・・・。それはあんまり理由になってないのでは。紅白って関係ないでしょ。 しょうがないから、そんな妹の怪しい発言はスルー。話題を変える。





「ゆっきーってこの真っ赤な奴?」
「そうだよー!・・・・あああー謙信さまー逃げないでぇぇええ!!
「(そんなこと言ったら、逃げるだろ・・・・)」





どーやら完全に自分の世界に入ってしまったみたいだ。もう声をかけても無駄かなー。 かくいう私もそんな妹を横目に麦茶を飲みつつ雑誌をめくっていた。 もう妹のことは何かのオブジェかなにかと思えば全然気にならないよ。

おらおらおらー!!!

まぁ、声もオプションってことで思えば全然気にならないよね。うん。








「いえい!!撃破したよーちゃん!」
「あー早いね。いつもながら」
「ふふふーこれで天下統一だよ」
「あーあんた本当にそういうのだけはすごいよねぇ」
「ほめてほめて!凄いでしょ」
「あーはいはい」

適当に褒めておく。単純だからそれにこしたことはない。





「ん?」


ドアの向こうからやたら声がすると思ったら、母さんが叫んでいるみたいだ。

「わが妹よ、母上がよんでいるぞ」
「え?マジで!?テストの点ばれたかな!やっぺー」
「あんたまた悪かったの・・・?」
「ううーん、まぁそこ・・そこ」


かなり苦い顔をしているからそうとう酷いんだろうな。


「ごめん、ねーちゃん!これセーブだけしといて!!○ボタン押してたらセーブできるからさ」







えー、と思ったのは心の中だけにしておく。 どたばたと階段を下りていく音がかなりして、その後母さんの怒っている声が聞こえてくる。 まーどちらにしろそんなことではへこたれない。でも怒られるとかなり・・・哀れに見える。
「やれやれ・・・一応セーブだけはしといてやろーっと」

独り言にしてはやたら大きい独り言を呟きつつ、コントローラーを握って○ボタンを押す。
連打、連打。






「えーとあれ?」




確か○ボタンを押してたらセーブできるって言うからずーっと押してたのに(むしろ連打) ちなみに私は連打だけなら誰にも負けない自信が―――――――ってそんなことはどーでもいい。 テレビに突如日本地図が表れた。どーゆーこと?セーブは?セーブはどこですんのよ。





「まいーや、とりあえず○っと」




ポチッと押した瞬間、テレビから光が出て部屋が光で真っ白になる。
私は思わず目をつぶってしまった。







「―――――っ!」







そうして次に目を開けるとそこは・・・・・・