「それじゃあ、また」
、またね」


そう言って去っていくメリエルを何故か心配そうに見つめるは、その視線をずらす事なく、立ち去っていく背中を見ていた。
メリエルの横にはあの要注意人物エリオットがいて、どういう関係なんだろうかと考えて、もしかして、恋人・・・!? という所まで考えを広げた所で冷やかな声が掛けられた。


「妹と弟よ」


俺の耳の横でぼそっと呟かれた言葉に肩が上がる。
うわっ、気配なかった、こいつ。横目でちらっと見てもリフィアは我関せずと言うように前を見たまま、 こっちを見ようとはしない。
って・・・・・・・・・・・・・・・・は?妹と弟?この際思考を読まれたのは置いておくとして、弟、と、妹 ・・・・?



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




「おとうとぉぉぉおお・・・あれが??お前の??!!」
「なによ、うるさいわね。耳元で叫ばないでくれる?」
「弟?エリオットが弟だと・・・?!お前ら姉弟して、俺の恋路邪魔しやがって・・・!」
「気が付かなかったの?結構似てるって言われるんだけど?ああ、それと邪魔するのは多分もう一人増えるわよ」
「は?誰だよ」
「メリエルよ、妹。分からなかった?あの子、の事嫌ってたのにね」
「それがどうして・・・!」
「あなたと同じよ」
「あなたも最初は嫌ってたでしょ。というより認めたくなかった、が正しいかしら」
「う、ぐっ・・・」


小声で言い争いをする俺たちだったが、最後には たてつく暇もないくらいに、次々と図星を差されて、何も言い返せなくなってしまった。
確かにあいつら髪の色といい、目の色といい・・・!寮が違うせいかまったく情報が入ってこなかったってのもあるけど、 全然思いつかなかった。 唖然とする俺を鼻で笑ったリフィアは、背後に目を向けてへと声を掛けた。


「帰るわよ、
「ん?・・・ああ、うん、そうだね!」


にっこりという笑顔を向けられたリフィアはまんざらでもなさそうな笑顔を浮かべた後、こちらに向かってにやりと 黒い笑みを浮かべた。
これは、喧嘩を売られているのか、なんにも出来る事のない俺に対しての当てつけか!くそ! このやろう・・・! じたばたもがく俺に対してリフィアは素知らぬ顔で寮への道を歩いて行った。何故か、またしても当てつけのように、 と手を繋ぎながら。
俺がその繋がれた一点を凝視してしまったのは言うまでもない。く、う・・・・うらやましい・・・!
唯一救われたのは、リフィアと歩きだしたがそろっとこっちに向けて小さくバイバイと言ってくれた事だ。
か。か。かわいすぎる・・・・!








「と言う訳で、そのまま引き返してきたって?」
「・・・・・・・・ああ、」


そんな小さな幸せを噛み締めて、グリフィンドールの談話室まで戻ると、ジェームズが待ち構えていたようにこちらへ寄って来た。

なんでせっかくのチャンスを駄目にするんだい?僕にはまったくわからないよ!!大体君とは 寮が違うんだから会える機会だって限られてるのになんだってそんな遠回りするんだ!などと叫ばれて、 耳がキンキンするのと同時に自分だって同じ事を思った、なんて言えないので黙りこむ。


「他の所ではいつも自信満々なのにどうしての事になると、そんな小さな幸せを噛み締める程度で満足しちゃうのかなぁ、君は」
「お前みたいにほいほい言えたらそりゃ楽だろうな」
「なんだい?聞きたいのかい?そうだなぁ、それじゃあ最初に僕とリリーの出会いから、あの時からリリーはすごく、」
「もうその話、何百回と聞いたぞ」
「あれっ、そうだった?何回話してもリリーのあの素晴らしさを知る事はできないだろうから、別に何度話したって いいんだけどね」
「・・・・・・・・はぁ」



永遠と喋りまくるジェームズは置いておいて、俺はため息をついた。
最近ため息ばかり付いている気がして、それだけでも気が滅入る。駄目だ駄目だ!こんな気持ちのままでは 出来るものも出来なくなる。この場合の出来るものはかなり成功率が低くて出来ない可能性も高いのだけれど、 そんな細かいことはどうだっていい。
そう、こういうときは行動あるのみ!本来の俺を取り戻せ!とぐっと拳を握ると、いつのまにか背後にリーマスが 立っていた。・・・・・・怖っ、いつの間に俺の背後を取ったんだよ!



「来週うってつけのイベントがあるよ?」



にっこり、そう笑ったリーマスは今までにないくらいいい笑顔をしていた、とのちにピーターは語る。










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