On Wednesday///James.


やぁ、なんだかこれって僕とリリーの愛の交換日記みたいじゃないかい?
おっとリリー、照れくさいからってそんな拳を振り回さないで。大丈夫分かってるよ。
何もわかってない?いやそんなことはないよ。むしろこの日記の名前「僕とリリーの愛日記」
なんていうのにしてもいいかもね。リ、リリー!じょ冗談だよ!そうだよね、これはシリウスと
温かい目で見守るために書いているんだから。ジョーク、そうこれはジョークさ!ははは。

え、ドア直してくれたかって?君の頼みだ、もちろん完璧にやっておいたよ(ぐっ)
金箔で縁取りをしてヨーロッパらしいアンティーク調にさらに僕のラブレター
(NO.158 リリーの美しさよ、から抜粋)をドアに綴っておいたよ!
なんだい、リリー感激で震えているのかい?いやだなぁ、僕はリリーのためなら何でもやるんだから
そんなことで感動に打ち震えなくても良いんだよ。気にしないで、僕は君のためを思ってやっただけだから。
そんなバレンタインにチョコレート欲しかったなぁとか思ってないよ。
君のくれたあれ、なんていうのかな。
あの緑色の素敵な姿、シャープな感じですごく感じのいい緑色だったよ!エメラルドグリーンで!
・・蜥蜴の尾?そんな!!リリーが僕のためにわざわざ買いに行ってくれたなんて!
僕はそれだけで感激さ!感激で涙が出てきそうだよ!ああ、なんて素敵なんだリリー!!
普通に定番のチョコレートよりもずっと愛が伝わってくるからね!
それが君なりの愛情表現ってことはちゃんと分かってるさ!




リリーが照れ隠しからか僕に向かって辞書をなげつけて(角があたった!)部屋から行ってしまったから、
とりあえず今日あったことを適当に・・・・急いで書いてからリリーを追いかけるよ。






中庭まで出てきてようやくは手を離し振り返る。
そして腕を組み眉をつりあげたままの状態でシリウスを見やる。


「正座―――っ!!!!」
「はぁ?」
「わかんない?正座しろっていってんの!日本の常識でしょ?!」
「俺日本人じゃないし」
「そんなことあたしには関係ないわよ!ほらはやく座んなさいって」
「そんなことできるか」
「やれったらやれって言ってんでしょーが!」
「無理」
「このガキーっ!・・・いいや、あたしも大人。こんなんに振り回されることはない」
「・・・・」
「まぁいいわ。よく聞きなさい」
「俺、早く戻りたいんだけど」
「・・・・てめぇ(怒)」


これから何が始まるかまったく想像もつかない相手の様子にシリウスははぁ、とため息をついた。
一応は女の部類に入るであろうそいつは未だに怒り頂点と言った感じだ。
男だったら殴って気絶でもさせてちゃっちゃか帰る事もできるが、女相手だとそうもいかない。

その時シリウスの頭の中でピコーンと光がさした。そうだこいつは女だ。
それなら男よりもスムーズにこの問題を解決できる方法があるじゃないか。


「なぁ、」
「何」
「キスでちゃらってことにしてくんねー?」
「はぁ?」
「それならいいだろ。ほら俺顔もいいし、人気もあるし。それで納得だろ?」
「ああー女たらしで有名なシリウスくんとは君のことだったのかーあーなるほどー」
「そう、俺シリウス・ブラック。あんたは?」

、か。一応覚えといてやるよ」

後ろの壁に両手をかけて、ぐっと迫ってみてもは何も言わない。
どうやら了承のようだ、と俺は思い、我ながら上手くいったと思っていた。
これまでもまずいことがあればこういう事もしてきたが今回もそれが役に立ったようだった。



俺の唇がの唇まであと10センチというところまで来ては口を開いた。
相変わらず奴は腕組みをして仏頂面のままでいた。ムードのかけらもねえ奴だな。

「あのさぁ、」
「何」

息がかかるほどの近さだというのにはけろりとしてなんとも思ってないかのように
まっすぐ俺の顔をみてくる。そしてあろうことか逆にのほうから顔を近づけてくる。
俺の方が焦る。俺の唇との唇まであと5センチ。


「あんたとキスしてそれであたしのチキンは返ってくるわけ?」
「は?」
「だーかーらーあたしのチキンはどうするのって話。ぶっちゃけシリウスくんのキスなんていらないし」
「・・・は?」
「キスとかそんなんどーでもいいから。もういいよ一言謝ってくれれば」
「え?な、」
「ほら、早く謝れって」
「・・・・だから、え?」
「だから、謝れっていってんだろーが!わかんねーのか!(怒)」
「え、あ、悪かった、」
「良し、はいそこどいて。んじゃねー」


ひらひらと手を振ってきた道を戻っていく
そこにただ一人呆然と立ち尽くすシリウス。
シリウスが我に帰ったのはそれから30分も後のことだった。





どたどたっと談話室へと走りこんできたシリウスを見て、ジェームズとリリーは顔を見合わせて
何事か、と思う。リーマスも紅茶を片手にチョコレートを一枚まるかじりしていたが
シリウスの様子に首をかしげる。
ここまで全速力で帰ってきたであろうシリウスの呼吸が整うまで皆で彼の最初の一言を息を潜めて待つ。
シリウスが口を開いた。

「どうしようどうしようどうしよう!!!」
「シリウスどうしたの急に。頭の回転だけは速い君なのに」
「リーマス、シリウスはきっと混乱しているんだ、なぁリリー?」
「そうね、ついに、ついにこの時が!」
「やったね、リリー!」
「さっきの子ね!?そうでしょ、シリウス!!」
「どうしよう、俺、一目ぼれしたみたいだ!」







そんなこんなで無事僕とリリーの思惑通り事は進んだんだけど。
シリウスに始めての恋愛が訪れたという訳。よかったよかった。ただひとつ問題なのはその後
のことを調べてみたら驚くべき事実が発覚したんだ!リリーが調べたところによると
はどうやら上級生らしい。つまりあんなに小さいのに僕らより年上ってことだ!
最初はてっきり下級生だと思ってリリーがそれとなく聞いてみたところそんな人はいない、と
言われたらしくて。じゃぁ同級生?でもなんて子は今までに聞いたことはない。
監督生でもあるリリーは同じグリフィンドールの先輩に尋ねたんだ。


「あの、先輩。先輩ってご存知ですか?」
「あのだろう?よく知ってるがどうかしたのか?」
「い、いえ!なんでもないんです!!素敵な方だなって思っただけで」
「素敵・・・・?ああ、確かにすごいよな、あれは」
「・・・・?」


というわけだ!
あっ、もうこんな時間が経ってしまった!日記はこれくらいにして早くリリーを追いかけなきゃ
いけないからこれで終りにするよ、また明日!!




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